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れたあと、oceaneering社が購入し、1995年に再度生産施設に改造されたことである。現在、Ivory Coast Lion Panthere鉱区にて石油ガスを生産している。
Ekofisk鉱区におけるJPU Gulftideは3つの主要なMOPSの特徴の内2つを備えていた。すなわち、主要な地層情報を得る拡張坑井試験装置(EWT:Extended well test)および資金回収を加速する早期生産システム(EPS:Early Production System)である。第3の特徴すなわち鉱区生産の寿命(LOF:Life of Field production)への対応については、HamiltonBrothers社が改造半潜水式掘削リグTransworld58を使用して、1975年6月にArgyll鉱区において生産を始めた時から4年間は現実味をおびていなかった。Hamilton Brothers社のArgyll鉱区そしてDuncan,Innes,Crawford鉱区における15年もの実績から、MOPSはLOFに対して自由度が大きいことがわかる。Petrobras社は早期にArgyll鉱区のサンプルを入手し、1970年代末にブラジル沖Campos海盆にMOPSを投入、生産を加速させた。この時点でPetrobras社はMOPSおよび海底坑井設置に関するこの種の技術における世界のリーダーとなった。
タンカーべースのFPSOは、Shell社がスペイン沖Castell?鉱区に改造型60,000DWTタンカーを設置し、海底坑井から石油を生産したのが最初である。
この様にして、初期の3種類のMOPSは歴史的に3つの主要な形式を持っており、技術開発にいくつかの方向性を持っていたことがわかる。たとえば、Castekllon FPSOは、一点係留システム(Single Point Mooring:SPM)で係留され、Flexible flowline riser, single-Psss swivelを装備していた。貯蔵された原油は洋上積み出し技術により、シャトルタンカーに積み出される。この様にパイプライン施設を整備する必要なく、操業が可能である。最近20年間、これらの要素技術は1990年代におけるMOPSに多大な貢献をした。
MOPSの1990年代中頃の状況
1996年初めのMOPSの数は96基である。その内87基は生産中であり9基は休止中である(表1参照)。32基(内訳は、FPS 9基、FPSO19基、JPU4基)は建造中または改造中である。建造/改造とは、現在造船所にあるか、または所有者の強い拘束下にあるユニットとした。表1はPetrobras FPSO P.P.Moraes,OceaneeringZafiro Producer,Petrobms XXVを含んでいるが、Tatham Lafitt Pincay,Reading & Bates EddieDelahoussayeは含んでいない。FPSには2基の単胴型ユニットすなわち、Gham沖で稼働中のGNPCのDiscoverer511、およびElf CongoのN'Kossa鉱区用の新造コンクリートNKP生産バージを含めている。これらのユニットは石油を貯蔵しないのでFPSOよりもFPSの範疇に含めるべきものである。表1には、FPSに改造予定と表明されていながらはっきりとした計画が示されていない5基のセミサブは含めていない。事実、これらの幾つかは再び掘削用に供される可能性がある。これら全て休止扱いとした。
表2は、建造中のユニットの生産開始想定時期を示している。1996年に新たに加わる11基は、1997年に稼働する7基を加えて、FPSOはMOPSの中でほとんど50%をしめる事となる。1基のFPSOの引渡年は不明である。25基のうちたった3基が契約されていないだけである。この内2基はおそらくすぐに新たな生産地点に移動すると思われる。1997年末までには世界のFPSOは44基となりこの2年間で76%も増加したこととなる。
表3は、稼働中または建造/改造中のFPSとFPSOの稼働水深と地域を示したものである。水深の範囲は浅水深、中水深、大水深に分けた。200〜600ft。は英国、ノルウェー領北海に該当する。600ft.以深はWest Shetlands,Troll,Central NorwayそしてBrazill Campos海盆用である。浅水深用FPSOのほとんどは、中国渤海湾用である。
MOPUの集中
表3から、地域および稼働水深について新造または改造ユニットの数が集中または分散する影響がわかる。表では、FPSOおよびFPSが51基が稼働中であり、29基が建造中である(総計80基)。建造/改造中の3基が稼働水深、地

 

 

 

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